今や多くの企業で導入されており、業務効率化を行う上で必要不可欠なツールであるグループウェア。
そんなグループウェアの中でも、今回はオープンソースのものに絞って、その特徴やメリット・デメリット、おすすめのもの14選をご紹介していきます。
今回の記事を参考に、ぜひオープンソースのグループウェアの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
グループウェアとは
グループウェアとは、ネットワークやクラウドを利用した機能を用いて、業務効率化を測るツールのこと。様々な機能を利用することができ、基本的なものとして以下のようなものが挙げられます。
- ファイル共有
- クラウドストレージ
- スケジューラー
- ToDo機能
- ファイル共有
- 社内チャット
- 音声・ビデオ通話
オープンソースとは
オープンソースとは、ソースコードが公開されている状態のこと。商用・非商用を問わず利用、修正、頒布することが許可されています。
つまり、今回ご紹介する「オープンソースのグループウェア」とは、ソースコードが公開されているグループウェアのことを指し、ソースコードの書き換えや改良したグループウェアを誰でも配布をすることができるため、様々なカスタマイズが可能。
また、オープンソースのグループウェアは基本的に無料で利用できるのも特徴です。
オープンソースのグループウェアのメリット
グループウェアの機能や仕様を自由に改変できる
オープンソースのグループウェアを利用するメリットとして、まずはじめに機能や仕様を自由自在に改変できる点が挙げられます。
初期状態では、一般的なグループウェアと比較してできることは限られているものの、カスタマイズを行うことで、独自の機能やレイアウトを変更することが可能。それぞれの企業にぴったりのグループウェアを生み出すことができます。
グループウェアを無料で利用できる
2つ目のメリットとして、基本的に無料で利用できる点が挙げられます。
通常のグループウェアで機能が充実しているものを導入しようとすると、やはりそれなりの費用がかかってしまうもの。しかしオープンソースのグループウェアなら、しっかりとカスタマイズを行うことで、無料でも多くの機能を揃えたグループウェアを利用することができるようになります。
「グループウェアにはあまり費用を掛けたくない」という企業にもおすすめです。
オープンソースのグループウェアのデメリット
オープンソース改変の専門的な知識が必要
オープンソースのグループウェアは自由にカスタマイズができるものの、やはりソースコードの改修には専門的な知識が必要不可欠です。
オープンソースのソフトウェアは、ユーザーがカスタマイズして利用することを前提としているため、基本的には必要な機能を企業側で開発しなければなりません。
エンジニアなどの技術者がいなければ、運用が難しいことはオープンソースのグループウェアのデメリットと言えるでしょう。
通常のグループウェアと比較してサポート体制が十分でない
2つ目のデメリットとして、一般的なグループウェアと比較した場合、サポート体制が十分でないことが挙げられます。
不具合が生じた場合や緊急事態にも、自社で対応しなけらばなりません。さらに、必要な機材や備品なども自分たちで調達しなければならないため、導入時に手間が掛かってしまう点もオープンソースのグループウェアの難点と言えるでしょう。
オープンソースのグループウェアが向いている企業
さて、ここまでオープンソースのグループウェアのメリット・デメリットについて紹介してきましたが、実際に利用するべき企業とはどのようなものなのでしょうか。
デメリットとしても紹介しましたが、オープンソースのグループウェアを運用するためには専門的な知識が必須。そのため、エンジニアなどの技術的に突出した人材が在籍している企業である必要があります。
上記の条件を満たし、その上でサポートよりもコストを抑えることを重視したい企業であれば、オープンソースのグループウェアのメリットをしっかりと活かしきれるのではないでしょうか。
オープンソースのグループウェア10選
GROUP SESSION
GROUP SESSIONは、日本トータルシステム株式会社が提供するオープンソースのグループウェアです。
「企業や組織の情報共有を促進する」という目標の基に開発されたグループウェアであり、利用者間でのスムーズな情報確認と発信を可能にすることで業務効率化だけでなく、テレワークの促進にも役立ってくれます。
簡単な操作で利用できるのもGROUP SESSIONのメリットの1つ。マニュアルなどを読み込むことなく利用できるほど直感的に使うことができるため、導入時に社員に負担をかけるなく使い始めることができます。
SHIRASAGI
SHIRASAGIは、各大学や市役所、病院や役場など様々な業界で利用されているオープンソースのグループウェアです。
大規模な組織での運用が本格化してきており、使いやすいグループウェアとして、日々進化しています。
様々な外部システムとの連携も可能。シンプルにただ連携ができるだけでなく、基本的な機能をより使いやすいようにカスタマイズすることもできます。
既に社内で多くのツールを利用している企業や、メインで他のグループウェアを利用している場合にもおすすめです。
OSSカレンダー
OSSカレンダーは、シンキングリード株式会社が運営するオープンソースのグループウェアです。
カレンダーとしての機能をメインに構築されており、個人・グループのスケジュール管理を効率的に分かりやすく行えるようになります。PCだけでなく、スマートフォン版のサイトも用意されているため、出先でも簡単に予定を確認することができます。
利用人数に制限もないため、大企業でも費用を抑えて導入できるのもOSSカレンダーを利用するメリットの1つです。
Joruri Gw
Joruri Gwは、主に自治体向けに開発されたオープンソースのグループウェアです。
実際に87の全国各地の自治体で利用されており、運営に必要な機能を幅広く揃えているため、ソフトウェアの品質も十分に保証されています。
小・中規模から数万人規模まで、幅広く対応できるのもJoruri Gwの特徴の1つ。他システムともスムーズに連携できるため、柔軟に業務効率化に役立ってくれます。
Group Office
Group Officeは、空港や警察など、様々な業種で導入されているオープンソーのグループウェアです。
その1番の特徴は情報共有機能に長けている点。ファイルはもちろんのこと、カレンダーやEメールなど、様々な情報を簡単にオンラインで共有することができます。
さらに、導入方法をオンプレミス型とクラウド型の2つから選択することも可能。自社に最適な方法で利用することで、さらなる業務の効率化を測ることができるグループウェアと言えるでしょう。
STORK.
STORK.は、テック情報株式会社が運営するオープンソースのグループウェアです。
「すべてがつながる。すべてをつなげる。」をモットーに開発されており、情報を一元化し、管理にかかる手間を削減することで業務効率化を図ることができます。
情報の集約機能の他にも、リマインダーやカレンダー機能、設備予約機能なども備えられているため、しっかりとグループウェアとして役立ってくれます。
Abdul
Abdulは、CMSベースで作成されている、オープンソースのグループウェアです。
その特徴は、通常のグループウェアが機能を中心に管理されているのに対し、Abdulではフォルダ単位での管理が採用されている点。
機能ごとにフォルダを作成するのではなく部署ごとにフォルダを作成し、その中に必要な機能を追加していくため、部署の情報を集約することに成功しています。
さらに、月々100円程度の安価なレンタルサーバーでも問題なく動くように設計されているため、手軽にグループウェアを利用できるようになる点もAbdulの強みと言えるでしょう。
Zimbra
Zimbraはパブリック・プライベート双方のクラウドに向けて開発された、オープンソースのグループウェアです。
メールやスケジューラー、ファイル共有、タスク管理機能など基本的なグループウェアの機能を一通り揃えており、認証や暗号化などセキュリティの安全性も保証されているため、汎用性の高いオープンソースのグループウェといえるでしょう。
クラウド版の他に、オンプレミス版を導入することも可能。有料の商用版も提供されているため、様々な方法で柔軟に業務効率化を図ることができます。
Feng Office
Feng Officeは、「インターネット上で情報を共有することで、地理的に分散した人々のグループの共同作業を可能にする」という目標を掲げ作成されたオープンソースのグループウェアです。
政府機関や広告代理店など、業界・業種を問わず利用されているFeng Office。その人気の秘密は高レベルに保たれたセキュリティ。専用のデータセンターは、最高レベルの気密性を提供するように設計されており、24時間365日ハード・ソフトウェアのサポートで、安全性を保っています。
まとめ
今回は、オープンソースのグループウェアについて、その特徴やメリット・デメリット、おすすめのものをご紹介いたしました。
あまり利用されていないオープンソースですが、しっかりと条件や強みを理解して使用することで、通常のグループウェアよりも効率的に業務効率化を図流ことができるケースも多くあります。
グループウェアの導入を検討する場合は、ぜひ1度オープンソースのものも比較、検討してみてはいかがでしょうか。